錆喰いビスコ１巻あらすじとネタバレ アニメ化もされたそのストーリーを解説

主人公：赤星ビスコ

人を死に至らしめる「錆び風」に侵された師匠を治すため霊薬キノコ「錆喰い」を求める少年。

キノコの知識に長けた最強のキノコ守り。

弓矢の使い手で放った矢からキノコを生やすこともできる。

ビスコの師匠：ジャビ

錆び風に侵されて重症だが、それを感じさせないほどに飄々と振舞っている。

巨大な弾丸６発に貫かれたが、ミロの治療によって一命を取り留めた。

医者：猫柳ミロ

錆に侵された姉を治す方法を探し続ける医師の少年。

一見気弱そうだが、瀕死のジャビを見てビスコの脅しにも屈しない芯の強さを持っている。

大切な人を救うためビスコと共に錆喰いを探す旅に出る。

ミロの姉：猫柳パウー

錆び風に侵されたミロの姉。

忌浜自警団の団長を務めており、錆び風の現況であるキノコを生やすキノコ守り撲滅を目指している。

自らの命も顧みず市民や弟を守ろうとする優しい人。

あらすじ（ネタバレ・独自解釈含む）

第１話

　土地も文明も人の身体さえもすべてを錆びつかせてしまう『錆び風』の脅威にさらされる世界。

　検問には「人食い茸 赤星ビスコ」と書かれた手配書が貼られていた。

　検問官に、お菓子と同じ名前であることを笑われ、ビスコは一悶着を起こしてしまう。

　大量の警備員に追われることになるビスコは矢を放ち、応戦。

　矢が刺さったところからは巨大なキノコが生え、その衝撃で追手を次々と吹き飛ばしていく。

１巻より引用

　しかし敵の数が多く、このままではいずれ追い込まれることを悟ったビスコは超巨大なキノコ「エリンギ」を生やして大跳躍。

　門壁を越えることに成功した。

　「キノコは錆を食う」

　去り際にそう叫び、生やしたキノコを育てるように伝えるが、「キノコは錆を撒き散らす」と信じて疑わない者たちはそれを聞き入れなかった。

　シャッター音が鳴り、写真に収められたビスコの形相はそれはまた凶悪なものだった。

（こんな怖い顔の主人公いる？）

１巻より引用

第２話

　検問を強引に抜け、錆び風に侵された師匠ジャビの治療を行っていたところ、ジャビから自身が死んだ後について語りだし、耳を塞いで逃げ出した。

　ジャビに残された時間が少ないことに焦るビスコだったが、カニの「アクタガワ」がマイペースに泡を吐き出している様子を見て毒気を抜かれる。

　そんな時、近づいてくる飛行機から襲撃を受けた。

　毒を持つウツボに足を噛まれ、麻痺したビスコは飛行機からの銃撃を躱すことができない。

　その銃弾を、ビスコを庇ったジャビが浴びてしまった。

１巻より引用

第３話

　怒りに打ち震えるビスコは弓で飛行機を堕とすと、ジャビを医者に見せるために眼前の街「忌浜（いみはま）」に乗り込んだ。

　場面が変わり「忌浜」の中。

　露店で買い物をしていた猫柳ミロに子供がぶつかってきた。

　子供はミロが購入した食料を奪って逃走しようとしたが、ミロは素早くその細い手を掴んで捕えた。

　その子供の額に毒虫に刺された傷があることに気づき、治療を施す。

　治療が終わった後、ミロは略奪行為を責めるでもなく、食料を渡して子供を帰した。

　その様子を見ていた「忌浜」の知事である黒革知事が現れ、ミロの献身を侮蔑を込めて褒め称えた。

１巻より引用

　黒革知事の目的は優れた医療技術を持つミロの勧誘だった。

　錆に苦しむ患者を県外から「忌浜」に呼び込み、患者を救いながら金を稼ぎ、その金で薬を買って姉を救え。

　額面通りなら多くの人が救える善意に満ちた言葉。

　しかしその誘いには悪意しか含まれていなかった。

　そんなとき、街中に巨大なキノコが大量に生えて街を破壊する事件が発生した。

第４話

　事件のどさくさに紛れて急ぎ自宅に帰ったミロ。

　自警団でもある姉の猫柳パウーは、ほとんどが錆に侵されたその身体でキノコ守り（ビスコ）を撲滅すべく出動しようとしていた。

　パウーはミロの制止を聞かず、当て身で彼を気絶させる。

　ミロが目を覚ますと既にパウーの姿はなかった。

　パウーが行ってしまったことを知ったミロはそれを歯がゆく思いながら、思考を切り替える。

　姉の錆を治すために帰る途中に拾ってきたキノコを用いて治療薬の調合に取り掛かる。

　その作業の最中、閉じてあったはずの窓が開いていることに気づき、血塗れのビスコに声をかけられた。

１巻より引用

　――それがビスコとミロの出逢いだった。

第５話

　撃たれたジャビを治療するためにキノコで薬を調合するようにビスコはミロを脅した。

　会話の中、ミロはジャビが手術しなければ助からないほどの重傷であることを見抜き、ビスコの圧力を押し返すほどの気概を見せた。

　その洞察力や度胸に面を喰らったビスコはミロの言葉に頷いた。

　取り急ぎ薬を調合することになるが、居場所を嗅ぎつけた知事の特務部隊が襲撃してきた。

　人質のミロもお構いなしの銃撃に、ビスコは巨大なキノコを生やしてミロの病院を吹き飛ばして逃走を図った。

　キノコの美しさに思わず見とれるミロだったが、病院を壊されたことを嘆く。

　地下道に逃げ込み、ビスコはミロにジャビの治療を頼む。

　その間、治療の邪魔が入らないようにビスコは陽動のため地上に戻ろうとした。

　しかし決して軽傷ではないビスコの行動にミロは制止をかけた。

　言い争う二人だったが、ミロの気迫に押し負けたビスコは大人しく手当てを受けることにする。

　互いの名を交わし、手当の礼を告げて、ビスコは地上へ向かう。

１巻より引用

第６話

　派手に知事の特務部隊を蹴散らしていたビスコはミロの姉パウーに遭遇。

　ミロの病院を破壊したことで弟に危害を加えられたと勘違いしたパウーは激昂し、ビスコに激しい怒りをぶつける。

　そのせいで冷静さを欠いたパウーはビスコの時間稼ぎの罠にはまり、戦闘中に決定的な隙を晒してしまい、眠り矢を受けて敗北してしまう。

　戦闘を終えて戻ったビスコはぴんぴんとしているジャビを見て喜びを露わに。

　自警団の援軍が来て街を出ようとするが、病み上がりのジャビは旅に出るほどには回復していなかった。

　代わりにミロの同行を推挙し、ミロ自身も同行の意志を示す。

　危険な旅だがミロの意志が折れないことを理解したビスコは相棒としてミロを認めた。

　ジャビが援軍の足止めをしている隙に、二人は街を飛び出し、霊薬キノコ『錆喰い』を求めて砂漠の世界へ旅に出た。

１巻より引用

――１巻終了。

感想

　戦闘シーンがとにかく熱いです！

　絵柄もスピード感や迫力があって戦闘の激しさを表現しています。

　「キノコは錆びを食う」と考えるキノコ守りと「キノコは錆び風の元凶」と考える人々の常識が明確な対立構造を作り出しています。

　それが今後の旅の険しさを想像させ、それをどのように乗り越えていくのか気になります。

　各キャラクターたちも魅力的でした！

　ビスコの言動は苛烈ではありますが、ジャビを救うために旅に出たり、見知らぬ他人を錆から守るためにキノコの有用性を説いたり、ミロの手当てを受けたらちゃんと礼を言ったり。

　戦闘能力だけではなく、義理堅さや他者への思いやりなど、ビスコの優しさがところどころに滲んでいます。

　ジャビは死にかけとは思えないくらい元気です。

　なにか伏線を疑ってしまうくらいに頑丈な身体を持っています。

　師匠である故かビスコの行く末を心配しているところはおじいちゃんという感じですね。

　ミロは見た目は弱そうですが芯が強く、その強さはビスコが押されるほどでした。

　なにがなんでも大切な人を救うという目的を達成するための覚悟がひしひしと伝わってきます。

　ビスコとミロがどのような旅をするのか。アニメが楽しみです！

→アニメ面白かったです！　一言で表すなら「ビスコかっけぇっ！」です。

アニメ情報

　2022年１月１０日（月）よりTV放送開始！