指示待ち人間は悪くないけど損しやすい。脱却する方法

「上司や先輩に指示待ち人間だと言われてしまった」
「部下にもっと主体的に仕事に取り込んでほしい」
こんな思いや悩みをお持ちの方はいらっしゃいませんか?
「指示待ち人間」はたった一つの技能を身につけることで改善できます。
この記事では自他に関わらずそんなお悩みを持っている方々の悩みを解決するための手法を紹介します。
こちらの書籍は指示待ち人間から脱却するために必要な手段や考え方について具体的に紹介されているので、是非読んでみてください。
※この記事では「指示すればその通り遂行するが、指示しなければ何もしない人間」のことを指示待ち人間と定義します。


「課題設定力」が指示待ち人間から脱却させる
課題設定力とは
課題設定力とは「理想と現状の差を把握し、理想を実現するために為すべきことを定義する力」です。
4つのアクションに分解できます。
- 理想を思い描き、
- 現状を把握し、
- 理想と現実の差を理解し、
- 差を埋めるために必要な課題を定義する
課題と問題は別物
課題と似た言葉に「問題」という言葉があります。
課題:理想と現状の差を把握し、理想を実現するために為すべきこと
問題:課題の達成を阻む要因
たとえば、あなたが営業チームのリーダーだとして、満を持して販売した「商品A」のリピート率が良くありません。
ユーザーにアンケートを取ってみれば「説明されていた内容と違った」や「多機能だが、想像していたよりも使いにくかった」などという意見があります。
メンバーにも話を聞いてみると、
「便利な機能はたくさんあるが、逆に多すぎて把握しきれず、適切な提案ができない」
「ユーザーからの質問にも回答に時間がかかってしまい、不信感につながっている」
「機能一覧など資料があれば活用できるが、それもないため自分で商品Aについて勉強することもできない」
「新商品だから仕方ないのかもしれないが、販売事例も少なく手探り状態。リピート率が高い営業はどのような提案をしたのか共有してほしい」
ーー
このような例のとき、「課題」と「問題」はこのようになります。
【課題(例)】
- 営業メンバーの商品に関する知識の定着
【問題(例)】
- 商品Aに関する資料の不足
- 提案内容のモデルケースがない
- 成功事例が共有されていない
ちなみに「理想」は「リピート率が高い状態」で、「現状」は「適切な営業ができていなくてリピート率が低い」です。
課題を設定したらあとは実行するだけ
ここまでできれば、あとは課題を達成するために「問題」を排除すればいいだけです。
あなたに実行権限がないのであれば、先輩や上司に提案するでも良いでしょう。
少なくとも課題を見つけ、対策まで考えて提案したあなたを「指示待ち人間」と評価する人はいません。
指示待ち人間は無能なのか? 答えは否
主体的に動けるに越したことはないですが、指示通りに遂行する能力を持つ人は決して無能ではありません。
「指示を出さなくても主体的に行動するが失敗が多い人」と「指示待ち人間だが指示したことはきっちりこなす人」を比べたら、優秀なのは後者です。
ですが「指示を出さなくても主体的に行動してきっちりこなす人」と比べたときには負けます。
順位を表すなら下表のイメージです。
主体的 | 指示待ち | |
---|---|---|
仕事ができる | 1位 | 2位 |
仕事ができない | 3位 | 4位 |
指示待ち人間と思われるだけで損をする
指示待ち人間は一緒に仕事がしにくい思われやすい
あなたは仕事で「指示を出さなくてもちゃんと仕事をしてくれる人」、「指示を出さないとちゃんと仕事をしてくれない人」、どちらが一緒に仕事がしやすいでしょうか。
上司、同僚、先輩、後輩の立場関係なく、多くの人が前者を選ぶはずです。
「主体的に行動し、結果を出している人」と比較される
具体的に想像してみましょう。
あなたは2人のメンバー、AさんとBさんを率いるチームリーダーです。
仕事は自社製品に関する社内からの問い合わせ対応。
最近、新製品Aの販売を開始したため、問い合わせ件数が従来の倍に増加しました。
仕事が溢れ始めており、あなたはもちろん、メンバーもこの問題に気づいています。
Aさんは「このままじゃヤバいですねー」と言いながら、今まで通り、淡々と問い合わせの対応をしています。
Bさんは「問い合わせが多いのは新製品に関する社員の知識不足が要因ではないでしょうか。FAQの作成や勉強会など実施してみるのはどうでしょうか」とあなたに提案し、日々の問い合わせ対応と並行して、その準備を進めてくれています。
この場合、あなたはどちらを評価しますか?
多くの人は現状を改善する策を提案したBさんを評価すると思います。
そしてAさんは相対的にBさんに劣ってしまうのです。
万が一のときリストラ対象になり得る
勤めている企業の経営が傾いてリストラしなければならない、という状況になったら切られやすいのは「主体的に動く人間」よりも「指示待ち人間」です。
もちろんちゃんと仕事ができていることが前提です。
仕事ができなければ、企業からすれば戦力にならないのですから、主体的であろうと指示待ちだろうと、真っ先にリストラ候補になり得ます。
指示待ち人間なのはあなたのせいではない
はっきり言ってしまいますが、悪いのは日本の教育です。
日本の教育は「勝手なことはするな。言われたことだけちゃんとやりなさい」と教育しています。
自分の考えで行動すれば「勝手なことをするな」と怒られます。
それが社会に出た途端、「自分で考えて主体的に行動しなさい」に変わるのです。
今までの教育と矛盾したことを要求されるわけですから、すぐに適応できる人は多くありません。
しかし社会活動では自発的に行動する人材が求められるのもまた事実です。
指示待ち人間のタイプ
意見が言えない
良いアイデアや上司の言っていることに疑問を持っても、それを主張しません。
意見や疑問を口にすることで批判されたり、見当違いのことを言ってしまったらどうしようという「恐れ」が主な理由です。
何も考えていないわけではないですが、それを表に出さないのでそう見えてしまいます。
このようなタイプの人には1対1の場で「さっきの話について○○さんはどう思う?」と個別に聞いてあげましょう。
絶対にミーティングなどの他の人がいる場所で聞いてはいけません。
最近はSlackやGoogleチャットを活用している企業も多いので、それで考えを引き出すのも一つの方法です。
決断しない
直面した課題や問題に対して、こうした方が良いという案があっても、それを実行するという決断ができません。
これは「自分の決断で失敗したときの責任を負いたくない」という心理が働いています。
上司は、決断させて部下に自信をつけさせ、失敗したときは責任を取るというフォローをしましょう。
逆に部下の人は自分で少しずつ決断するようにしましょう。
最初は「こうしようと思うのですが良いですか?」と確認しながら成功体験を積んでいくのが大切です。
目的を考えない
何のためにその作業をしているのかを考えず、機械的に作業しているケースです。
ルーティンワークはそれでも問題ないでしょう。
ですが創造的な仕事はできません。
機械的な作業はいずれAI(機械)に置き換えられ、あなたは仕事を奪われます。
「なぜその指示が出されたのか?」という疑問を持ち、実際に質問してみましょう。
もっとこうした方が良いんじゃないか、こうすると効率的になるんじゃないか、など意見を挙げられるようになれば、仕事に付加価値をつけられるようになります。
上司や先輩は「その指示を出した目的」をちゃんと説明してあげましょう。
成功者に指示待ち人間はいない
世の中にはたくさんの成功者がいます。
スティーブジョブズ(Apple)、ラリーペイジ(Google)、ジェフ・ベゾス(Amazon)。
最近テレビでよく見るひろゆきさんやホリエモンさんも成功者と言えます。
このような成功者たちには「指示待ち人間ではない」という共通点があります。
まとめ
課題設定力は自主的に行動して結果を出すために大変有用な力です。
「指示待ち人間」であること自体は悪くありません。
ですが成功も難しいですし、何より損しやすいというのは明確なデメリットです。
もちろん「そんなデメリットなんか知ったこっちゃねぇわーっ!」と強い意志を持っている人もいるでしょう。
その人は会社では意図的に「指示待ち人間」として振舞っていて、会社以外では主体的に行動しているのでしょう。
なぜなら、その人なりに課題設定をした結果「会社では指示待ち人間として振舞う」という主体的行動に表れているのですから。
結局のところ「指示待ち人間」ではないということです。
皆さんもこの本を取って「課題設定力」を身につけてみてはいかがでしょうか?

